制震構造の家

地震マップ

思っている以上に、地震は生活の側にあります。

日本周辺には、地震の主な原因と考えられている
プレートが4つも重なり合っています。
日本は世界でも有数の地震大国で、世界全体で
起こっているマグニチュード6以上の地震のうち、
20.5%は日本で発生しています。
過去に発生した東日本大震災も含め、
近年でもマグニチュード6〜7クラスの地震が
日本国内で頻発しています。
東海地震、南海地震、首都直下型地震の危険も多く
専門家が指摘しており、日本で暮らす以上、
住まいの地震対策を欠かすことはできません。

地震エネルギーが建物に作用すると、通常は建物の柱や壁などの構造躯体が、
そのエネルギーを負担し損傷を受けることになります。
そこで新たにエネルギー吸収装置(制振装置)を建物内に設置し、
地震エネルギーを吸収・消費すると、建物本体の地震時のダメージはとても小さくなります。
また揺れを小さくすることで、室内の損傷や家具の転倒なども最小限に押さえ、
『いつまでも長持ちする住まい』に貢献します。

地震対策と工法

耐震、制振、免震の違いは!?どれが一番良いの!?

  • 揺れを吸収する「制振」

    地震にブレーキをかける工法。地震による建物の揺れをエネルギーとしてとらえ、制振装置でそのエネルギーを吸収します。(正しくは熱に変える)「熱に変える」ということは、ブレーキと同じ発想で地震で揺れる建物にブレーキをかけることにより、建物の揺れ、構造体の損傷も軽減できます。免震に比べ経済的で間取りや敷地に制約がありません。

  • 揺れに耐える「耐震」

    地震に耐えるために建物をより強固に固め、地震に対して真っ向から立ち向かい、何とか耐え忍ぶという工法。ただし、固めることにより地震の揺れが増幅する欠点があり、倒れはしなかったけれど、実は内部はガタガタになっていて、次の地震がきたときは耐える力が残っていないというケースもあります。

  • 揺れを伝えない「免震」

    基礎と土台の間にエネルギー絶縁装置を設置して、構造躯体に作用する地震エネルギーを伝え内容にする工法です。
    地震対策として最も有効とされていますが、費用が非常に高く、敷地や立地に成約があります。

地震列島日本ではどこに、どんな地震が起きても
不思議ではありません。安全・安心・快適をかたちに、
そして家族が笑顔で末永く暮らせる住まい。
そのためには住宅の長寿命化が重要です。

ダンパーの構造

どのような仕組みで建物を守るのか…

「制震ダンパーとは...」でも触れましたが、地震による建物の崩壊で一番多いのは、建物の形を支えている筋かいなどの構造体が、地震のエネルギーで破壊されてしまうことで、建物の変形が進み、更に接合部分が破壊されることで建物は崩壊してしまうというものです。

そこで、制震ダンパーが持っているエネルギーを熱に変換し吸収してしまうという機能で、地震エネルギーによる建物の変形を減衰、変形させないことで接合部分の破壊を防ぐという仕組みです。

様々な制震ダンパーの中から、ジーエム・ビルドが着目したのは、なにより、何十年という長期の使用に耐え、いざという時に確実に機能してくれるものであることです。

普段使用していなかったので、上手く動作しませんでしたでは済まないからです。

それを踏まえて、考えると、機械的な可動部が少なく、メンテナンスが極力が少なくてすむもの、そして、効率良く確実に減衰効果を得られ、かつ、出来るだけ設置施工に制約のないものを条件に選定しました。

今回、採用した 木造在来工法用に開発された、オーバル社のITダンパーは、金属パネルと粘弾性ゴムを張り合わせた形状で、極めて単純な構造であること。

一点にエネルギーを集めて吸収する構造ではなく、パネル全体で受け止めるタイプなので、例え一部に不具合が発生してしまったとしても、ある程度の効果を期待できること。

そして、装置自体が薄く、壁の中に設置できる構造で、設置後も壁の一部となってしまうものなので、間取りや設置場所への制約は、ほぼ無く、非常に自由度が高い点などを考慮して、この制震ダンパーを採用しています。

壁面全体をダンパー化

粘弾性体ダンパーの性能は粘弾性体の面積に比例します。
オーバルITダンパーは壁面全体をダンパー化。
少ない設置基数で大きな制震効果を発揮します。
また高剛性フレームが大地震時に起こるフレームのねじれやそりを防ぎ、内蔵された「安心ロック機能」でダンパー本体の損傷も防ぎます。

オーバルITダンパーの特徴

  • ・新築・リフォームどちらにも対応。
  • ・地震に耐えながら一番怖い“揺れ”を軽減。
  • ・建物の揺れを軽減することで建物の損傷も軽減。
  • ・交通震動や強風にも制振効果を発揮。
  • ・施工性もよく工期も1日程度。
  • ・メンテナンスは一切不要。
  • ・高性能で安心価格。
動作前の状態

上部は、試験機械のために赤く温まっていますが、下部は冷えて青くなっています。

地震エネルギーを熱エネルギーに変えて吸収します。

建物の壁内数カ所に設置された制震装置。
地震の際、世親装置に内蔵された粘弾性体が変形し、地震エネルギーを熱エネルギーに変換、揺れを軽減します。
地震エネルギーから開放されると、粘弾性体と構造躯体の復元力で元の状態に戻ります。

粘弾性には、早川ゴム社製「ハヤダンパー」を採用。温度に関係なく、優れた制震性能が安定して発揮でき、地球環境にもやさしい製品です。

動作後の状態

縦に帯状に配置された粘弾性ゴムが運動エネルギーを吸収し、熱に変換されている様子がわかります。

ダンパーの効果

ダンパーを設置すると何がどう違うのか!?

制震ダンパーを設置することの効果といえば、如何に建物の揺れを抑えてくれるかということになると思います。

この減衰効果をグラフで示したのが、下記の「減衰自由振動曲線」です。

このグラフは、一般的な木造在来工法(紫の線)とITダンパーを設置した場合(赤の線)の減衰自由振動曲線の違いを示したもので、建物の変位と揺れが止まるまでの時間に大きな違いがあるのが分かっていただけると思います。

また、このダンパーは地震対策のためのものですが、副次的な効果として、地震意外にも、交通振動や台風などの風対策としてのメリットも期待できます。

その他、メリットとして考えられるものを下記の工法比較の表にまとめました。

地震に対する効果としては免震には劣るものの、コストや工期の優位性やメンテナンス性、軟弱地盤や狭小地まで適用性の幅の広さと、振動や風に対する副次的な効果も期待できる、バランスのとれた装置であると言えると思います。

設置性について

元々、木造在来工法用として開発されていることもあり、施工性についても非常に良く、工期は1日で複雑な工程は必要ありません。

ダンパーの設置基数は、40坪程度の木造2階建ての規模で、おおよそ8基(1階に4基、2階に4基)の設置、建物の面積やプランにより設置数は異なり、配置する位置についても耐力壁とのバランスを考慮しながら背適切に設置されます。